寄稿「未来にかける想い」

「未来にかける想い」

8年後の私へ

どうも、22歳の私です。いきなりですが8年後の自分へ手紙を書いてみようと思いました。8年後にした理由はちょうど30歳だからっていうくらいです。30歳だなんて、立派なおばさんですね。いや果たして、おばさんにはなっていても「立派」にはなっているんでしょうか。むしろ、おばさんだとはまだ認めたくない歳でしょうか。

歳のことはこの辺にして。この8年、きっとすべてを投げ出したくなる時もあったでしょうが、それでも後悔なく幸せだと思えているのならそれでいいと、生意気にも22歳の私は思っています。

私は今、卒業を間近に大学生活を振り返ることが増えてきています。この4年間は、未来について嫌というほど考える4年間でした。何かあれば「未来」、「未来」と、口癖のように言っていました。今のこともわからないのに何が未来だ、と思うこともありましたが、私がここにいる「今」ができた道を知って、未来のために生きたいと強く思いました。

そして、その未来のために一緒に生きたいと思える人たちとも出会えました。朝鮮大学校での生活は未知との遭遇で、正直最初はこんな人もいるんだと、驚きと発見の連続でした。そんな驚きも4年もすれば結構薄れるもので、22年間生きてきて一番しんどかった4年間でしたが、その中で一生の財産を得ることができました。今でもあなたの周りにこの大切な人たちがいてくれたら幸いです。みんなの周りにあなたがいてくれたらもっと幸いです。

こんな感じで大学での4年間は、人と環境に恵まれ大切なものをたくさん教わりました。8年後の私にとって、今のこの感情は可愛らしいものに思えるかもしれません。でも、まだ何もわからず、不安と期待を同じくらい抱き、それよりも希望に満ちたこの可愛らしい感情をどうか笑わないであげてください。

未来のあなたに笑われないよう、これから頑張ろうと思います。

後悔のない日々の選択を、未来のために。 


(金香玉/外国語学部英語学科4年)

이로하(いろは)文集-朝鮮大学校外国語学部日本語学科-

「이로하(いろは)文集」は、朝鮮大学校外国語学部日本語学科が主宰する、朝鮮大学生による日本語創作文集です。今学年度よりブログ形式で発表することになりました。コロナ禍に見舞われた2020年度のお題は「かける」。それぞれの、さまざまな「かける」について、思いを綴ってみました。

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